それでも、私は生きる
その中、私は、今年こそは家庭菜園をやるぞ!と
自転車を漕ぎ、ホームセンターへ向かった。
スマホで検索しながら、土やらスコップやら必要なモノを籠に入れる。
本当に土これで足りる?これで合ってる?という不安と緊張が入り混じった。
始まりはいつも不安だ。
でも始めれば、楽しい。
それを証明してくれたのは、写真のように植えたあとの
なんとも言えない幸福感が包み込んだ。
これで1つ夢を叶えた。とじわりと幸せを感じた。
それから2週間ほどだっただろうか、
ついに芽が出た。
嬉しくて、思わず「芽が出た!!」と何人に連絡しただろう笑
育てているのは、
バジルやイタリアンパセリだ。
今年はパスタやピザをたくさん作るという目標がある。
そのため植えている。
ちなみにイタリアンパセリは育てるのが難しいらしいので、
苗から育てている。
お陰で、自分の作る食事に緑色が加わった。
これも小さな幸せ。
これはバジルのタネが余りにあまったので、
ペットボトルをカットして、穴を開けた。
でもぶきっちょだから少し割れてしまって、
テープで補強している。
今日の昼、これに残りの土を入れて、
またバジルのタネを入れて、芽が出るのを待つ。
ずっとペットを飼うと幸せになるという話を聞いていた。
でも命を育てていくということの重さに
中々踏みとどまれなかった。
何せ、肌も弱いので、犬や猫は飼えない。
昔はクワガタも飼っていたけれど――。
植物も生き物だ。
いつかは朽ちていくけれど、私はその姿も見届けると決めた。
生きる意味を見失っていた私に、
新たな命が傍に居てくれるお陰で、
何だか少し背中を包み込んでくれるような包容力を感じている。
勿論、毎日の浮き沈みは激しい。
笑ったり、泣いたり、悩んだり、
トラウマを思い出したり、何もできなくなったりする。
もう22歳なのに、
何度同じことを繰り返せば済むのかと自責するときもある。
それでも、こう思える内に書いておきたい。
「それでも、私は生きる」